【2023年最新】不動産リースバック契約にかかる諸費用と税金

このページでは不動産リースバックを利用する際にかかる費用と税金について解説しています。仲介で売却する場合と違い、高額な仲介手数料等がかかることはありませんが、利用する不動産会社によって微妙に異なりますので知っておいて損はありません。また税金についても解説しています。個人の方がマイホームを売却する場合にはほとんどかからないケースが多いですが、念のため抑えておきましょう。

まずは結論から

不動産リースバックの利用にかかる初期費用はだいたい10万円から20万円程度なことが多いです。もちろん物件や不動産会社の考え方によって変わってくるものです。1つ1つの費用は高額なものではありませんが、交渉できる費用はできるだけ交渉してかからないようにしたいものです。また、こういった諸費用の項目は不動産会社の考え方が反映される部分になります。利用者目線で考えると、良心的な不動産会社を見極めるポイントとなります。不動産リースバックの場合、売却して終わりではなく賃貸で不動産会社とのお付き合いが続いていきますので、諸費用の項目も確認することが望ましいですね。

また、不動産リースバックを利用した場合の税金についてですが個人の方が自宅を売却した場合、消費税はかかりません。買った金額より売った金額が高い場合は譲渡所得という所得税と住民税が課せられますが、こちらも売却益が3000万円以下であれば特例を利用することで譲渡所得に税金はかからなくなります。

不動産リースバックを利用する際にかかる費用

ご夫婦

不動産リースバックでかかる諸費用について教えて下さい。

管理人

はい。不動産リースバックでは、自宅を売却する売買契約と自宅を借りる賃貸借契約の2つの契約を同時に行います。ここでは売買契約時にかかる費用と賃貸借契約時にかかる費用に分けて説明します。

不動産リースバックにかかる費用=売買契約時にかかる費用+賃貸借契約時にかかる費用

売買契約時にかかる費用

管理人

売買契約時には必ずかかる費用と、不動産会社によってはかかる費用があります。

必ずかかる費用は①印紙代です。次に住宅ローンが残っている場合には、②抵当権抹消費用がかかります。どちらも最大で数万円程度です。ほとんどはこれだけですが、ごく稀に③契約事務手数料がかかる不動産会社があります。

ご夫婦

なるほど。そんなに複雑ではないですね。もっと色々な名目で費用がかかるのかと思っていました。

管理人

そうですね。一見、複雑そうに見えますがシンプルですよね。皆さん意外と驚かれます。以下が印紙代の詳細です。

①印紙代(印紙税)

売買契約書に記載されている取引金額によって金額が決まっており、必ずかかる費用になります。売買契約書に記載されている金額に応じた額の印紙を売買契約書に貼付し消印することで印紙税を納めたことになります。金額は下記のようになりますが、一般的に5,000円~30,000円程度かかると思っていれば大丈夫です。

 

   売買契約書に記載されている取引金額(売却金額)  売買契約書に貼付する印紙の額
1万円未満のもの非課税
1万円以上10万円以下200円
10万円超50万円以下200円
50万円超100万円以下500円
100万円超200万円以下1,000円
200万円超300万円以下1,000円
300万円超500万円以下1,000円
500万円超1,000万円以下5,000円
1000万円超5,000万円以下10,000円
5,000万円超1億円以下30,000円
1億円超5億円以下60,000円
5億円超10億円以下160,000円
10億超50億円以下320,000円
50億円超480,000円
記載金額なし200円
ご夫婦

税金ならしょうがないですね。そんなにお高くないので安心しました。ちなみに我が家は住宅ローンが少し残っているのですが・・

管理人

そうでしたか。住宅ローンが残っている場合には別途、抵当権抹消費用がかかります。これも税金と手続きを行ってもらう司法書士さんに支払う報酬で最大5万円程度です。

②抵当権抹消費用(住宅ローンが残っている場合のみ)

住宅ローンが残っている場合は、金融機関による抵当権が設定されていますので売却にあたり抵当権の抹消が必要になります。抵当権の抹消費用は、登録免許税2,000円(土地1,000円+建物1,000円)+司法書士報酬20,000円~50,000円程度で最大50,000円程度になります。登録免許税は1件1,000円なので、土地と建物をセットで売却する場合は合計2,000円となります。司法書士はリースバックを利用する不動産会社が手配しますのでお任せで大丈夫です。

ご夫婦

なるほど。こちらもそんなに高額ではなくて安心しました。

管理人

ほとんどは以上の2点ですが、ごく稀に契約事務手数料と称する費用がかかる不動産会社もありますので、念のため抑えておいて下さい。

③契約事務手数料

ほとんどの不動産リースバック業者ではかかりません。ごく稀に事務作業代として設定している業者がありますが、金額はまちまちです。こういった不透明な費用がかかる場合は、売却金額-かかる費用=総額で収支を計算し、納得できる不動産会社を選ぶことが重要です。

ご夫婦

ありがとうございます。私たちが今回【おまとめ査定】で頂いた不動産会社さんからの査定書には契約事務手数料は入っていなかったので安心しました。

管理人

良かったです。契約事務手数料については、不透明ではありますが総額や他の契約条件などを総合的に勘案して納得できれば良いとは思います。最後に1点だけ気をつけたい注意点をご紹介しておきます。

不動産リースバックは不動産会社が自宅を買取りますので、直接取引となり仲介手数料は発生しません。不動産リースバックを仲介する会社も存在しているようですが、高額な仲介手数料が発生してしまいますのでおすすめはしません。仲介で一般の方に売却する場合であれば、自分で買主を見つけ契約業務を行うことは困難なので仲介手数料がかかるのは当然ですが、不動産リースバックを利用する場合は、当サイトの【おまとめ査定】などを利用すれば自宅を買い取ってくれるリースバック会社は簡単に見つかるからです。大事なことは、複数社の査定を取った上で売却金額だけではなく家賃や諸費用、契約条件も考慮して利用する不動産会社を決めることです。

ご夫婦

なるほど。色々な会社さんがあるんですね。私たちの希望を聞いてもらうので、そのサービスを受ける対価として買取金額や家賃については納得できますが、さらに仲介手数料までかかってしまうというのは避けたいですね。しかしこういうことも知ってないとそういうものなのかと契約してしまいそうで怖いですね。

管理人

おっしゃる通りです。何事もそうですがほんの少し知ってから取り掛かるだけでもやはり全然違います。リースバックも同様で何も知らないと余計な費用がかかったり、極端に不利な条件で契約することになってしまったりと後悔することになりかねません。当サイトを30分程度でもお目通し頂ければ少なくともリスクについては解説しておりますので、大失敗は避けられるかと思います。是非、ご活用頂ければ幸いです。

ご夫婦

ありがとうございます。

リースバックと不動産仲介

リースバックと不動産買取

賃貸借契約時にかかる費用

ご夫婦

賃貸借契約時にかかる費用についても教えて下さい。

管理人

はい。賃貸借契約時にかかる費用では、ほぼ必ずかかる費用と不動産会社によってはかかる費用があります。交渉できる部分でもありますので知っておいて損はありません。では詳しく見ていきましょう。

賃貸借契約時にかかる費用

①敷金

自宅を退去する時に、各部屋を原状回復(きれいな状態に直すこと)するための費用として入居時に預けるものです。預ける場合は家賃の1か月分が多いですが、余った分は返還されます。敷金が必要な会社と不要な会社の割合は経験上50:50くらいですね。敷金を0にしてもらうよう交渉することはできます。

②礼金

大家さん(不動産会社)に対してお礼の意味を持ち、退去時に返還されない費用ですが不要な会社が多いです。かかる場合には家賃の1か月分が相場ですが、できれば交渉してかからないようにしたい費用です。

③更新料(再契約料)

賃貸借契約には普通賃貸借契約と定期建物賃貸借契約があり、普通賃貸借契約は通常2年間、定期建物賃貸借契約の場合は1年間~5年間の期間で設定するのが一般的ですが、この期間満了時に更新または再契約する際、家賃の1か月分程度の費用がかかる場合があります。これが更新料(再契約料)です。更新料(再契約料)は7:3程度でかかる会社のほうが多く、設定されている場合は交渉は難しい項目になります。

④保証料

家賃が遅れてしまった場合に、立て替える連帯保証人の役割を果たすのが保証会社ですが、その保証会社へ支払う保証料です。現在では、連帯保証人は不要としそのかわり保証会社への加入が必須となっている会社がほとんどです。保証料は家賃の50%~100%程度でこれはほぼ必ずかかる費用になります。例外として、連帯保証人を立てる場合は不要となりますがほとんどの不動産会社で保証会社の利用が必須の場合が多いです。

⑤火災保険料(家財保険料)

賃貸で生活していくにあたり、大家(貸主)や他の入居者さん(マンションの場合)への万が一の時の保障、自分の家財にかける保険です。3つの保障がパッケージになった賃貸専用の保険になります。金額は2年間で15,000円~20,000円程度でほぼ必ずかかりますが、サービスで無料にしてくれる不動産会社もあります。

ご夫婦

なるほど。④保証料と⑤火災保険料はかかると思っていたほうが良く、その他はまちまちなんですね。私たちが利用予定の会社さんから頂いた明細にも④と⑤のみがかかる費用として記載されてました。あとは2年後に③更新料がかかると記載されていましたが、特に不透明な費用もなく、一般的だと分かり安心しました。

不動産リースバックを利用した場合、税金はかかるの?

ご夫婦

リースバックを利用した場合の税金について知りたいです。印紙税や登録免許税は先ほど教えて頂いて分かったのですが、その他に税金がかかることはありますか。

管理人

はい。リースバック利用時の税金ですが、印紙税と登録免許税については先ほどご案内した通りです。その他によく聞かれるのは消費税と所得税・住民税についてですね。詳細は下記の通りですが、これらの税金も基本的にはかからないことが多いというご認識で大丈夫です。

リースバック利用時にかかる税金

印紙税 

前述の通り、物件の金額により売買契約時に5,000円~20,000円程度かかります。

登録免許税

住宅ローンが残っている場合、抵当権を抹消しますがその際に登録免許税が課せられます。

登録免許税は1件1,000円で、土地と建物は別々にカウントするので一戸建ての場合は土地と建物を合わせて2,000円となります。なお手続きはリースバック会社が司法書士を手配して行いますのでお任せで大丈夫です。

固定資産税

売却日以降を買主が負担します。通常、売主は12月31日までの1年分を先払いしているので、売却日以降の分を日割りで清算し受け取ります。なので固定資産税は受け取る税金というイメージですね。

消費税

個人の方が自宅を売却する場合には、かかりません。(課税対象となるには、事業として行われる取引でなければなりません。サラリーマンや個人の方は事業者ではないため消費税は課税されません。自宅を買い取った不動産会社は事業者なので消費税の課税対象になります。)

所得税と住民税

リースバックに限らず、自宅を売却し利益が出た場合には、譲渡所得として所得税と住民税が課されます。

リースバックでは売却価格が低い傾向にあるので、譲渡所得に税金はかかりにくいですが利益が出ないとは言い切れません。もし利益が出た場合には、【マイホームを売った時の特例】を使うことで売却益が3,000万円以下になれば譲渡所得に税金はかからなくなります。

さらに万が一【マイホームを売ったときの特例=3,000万円の特別控除】を受けても売却益が出てしまった場合、【自宅を10年以上所有している場合】は軽減税率の適用を受けることができます。

2つの特例を利用することで、所得税と住民税を0または限りなく少なくすることができます。

ご夫婦

売却代金の何割かが税金として引かれてしまう不安がありましたが、大丈夫そうで安心しました。

管理人

そうですね。リースバックは便利な方法ですが、最終的に手元に残る金額については税金などを確認し、納得した上で利用しましょう。

ご夫婦

今日はリースバックにかかる費用と税金が分かり安心しました。

管理人

また何かご不明点がございましたら、お電話やメールなどで【無料事前相談】も承っておりますのでお気軽にご相談ください。中立の立場で忖度のないアドバイスをさせて頂きます。本日は、ありがとうございました。

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